緊急輸送道路について

東京都では、大災害時における緊急輸送道路となる沿道に立つ建築物の耐震化を進めています。

その条例が、平成24年4月1日より「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例」
が施行されることになり、特定の建物については、耐震診断が義務となります。

そこで、まず、耳慣れない緊急輸送道路とはなんのことでしょう?

普段は多くの人・車が往来するだけにしか感じられない幹線道路ですが、実はとても重要な責務があります。

それは・・・。

災害時に避難をはじめとする、救急救命や消火活動、そして物資の輸送、復旧復興を支える道路として利用されるのです。

そのような大切な幹線道路がもし、大地震の際、付近の建物が倒壊したことにより、使えなくなったとしたら。

それはそれは、多くの命が失われかねない状況となり、二次被害として想定できないほどの、影響を及ぼします。

そこで、東京都としては、首都圏直下地震が今後30年間に発生する確率は70%との試算を受け、さらには、阪神・淡路大震災や東日本大震災などを教訓として、地震での建物の倒壊による道路閉鎖を防止するために動き出しました。

そして、具体的には、緊急輸送道路は東京都が指定した道路になり、緊急輸送道路約2千キロメートルのうち、特に沿道の建築物の耐震化を推進する必要のある道路を「特定緊急輸送道路」に指定しています。

もっと細かくご説明をすると、
耐震診断の実施・報告義務
耐震改修状況の報告義務
耐震改修等の報告義務
耐震改修等の実施努力義務
が必要となります。

『うちの建物は外観がきれいだから、放っておいても大丈夫だ!』
とは、いかないのです。

もし、耐震診断実施命令に違反したり、虚偽報告をしたり、耐震化状況等の報告を怠ったりすればに罰則等もあるくらい厳しいお話なのです。

そうは言っても、

「いきなり耐震診断しろっていっても、
そんなお金どこからだせばいいのさ!?」

とか、

「そもそも、耐震診断の料金っていくらするのさ!?」

と、声が聞こえて来そうですね。

助成金単価は床面積に応じて変わってきますが、


■ 1000m²以下の部分は2000円/m²
■ 1000m²を超え2000m²以下の部分は1500円/m²
■ 2000m²を超える部分は1000円/m²
■ 延べ床面積3000m²未満の場合は、1階当たり15万円を加算

たとえば、3階建て延べ床面積2000m²の鉄筋コンクリート(RC)造建物の場合では

助成金=1000m²×2000円/m²+1000m²×1500円/m²=350万円
これに階数分15万円×3階=45万円を加算して350+45=395万円

となります。

この計算からすると、助成金で耐震診断料のほとんどを、まかなえることになります。
建物の所有者様にとっては耐震診断を行う、ちょうど良い機会とも言えますね。

「確かに、耐震診断をするのが面倒とか、時間はどのくらい
かかるか見当もつかない、
その後、補強もしなくてはならないのか?」

と言った、疑問や不安もあることでしょう。

それに、

「私の所有する建物は該当地域に入っているか分からない。」

または、

「明らかに、東京都の緊急輸送道路の沿線建物に該当しないけど、
気になる。」

と言った、建物の所有者様も、市・区で行っている補助もありますので、まずは耐震ドットコムの木下までお問い合わせ下さい。

きっと、あなたの力になれるはずです!

耐震診断に関するお問い合わせはこちらから
Dr.木下まで
045-342-7411 お問い合わせフォーム info@the-taishin.com 050-6860-5311

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